これからの教育と部活動を考える

「学校任せ」にしない教育システムを

学校や子どもたちを取り巻く教育環境が複雑化・多様化している昨今、日本では、いじめや不登校、自殺、子どもの貧困問題等、教育課題が山積している状況です。
特に小中高生の自殺者数に至っては、2022年に「514人」と1980年の統計開始以降最多となっており、理由は様々あるかとは思いますが、少なくとも子どもたちが安心して暮らせる社会ではなくなってきていることが窺い知れます。

この変化の激しい社会の中で、子どもたち一人ひとりが困難な状況を乗り越えていくためには、主体的・創造的に自らの人生を切り拓いていく力が必要になりますが、
それらの力をつけるために必要な「学び続ける力」を身につけられるようにすることが現在の学校教育に求められており、また「教育全体」として見た時にも急務であると考えられます。

一方で、教員が抱える課題もまた多く、過重労働や精神的負荷により心身を壊してしまう教員が増えていることが問題になっています。文部科学省が2023年7月28日に発表した2022年度「学校教員統計調査」の中間報告では、精神疾患を理由に離職する教員が過去最多を更新したことが分かっています。

こうした現状を考えると「学校任せ」になっている今の教育システムでは、課題の解決は難しく、学校・家庭・地域(外部機関)・行政の連携や協働が不可欠になってきます。
2005年以降、「コミュニティ・スクール」制度が導入され、地域ぐるみでの教育の大切さに目が向けられてきたり、「土曜学習応援団」という教育活動が始まり、民間団体も外部から支援しやすい環境が整えられてきました。しかしながら、現状を見る限りまだまだ内容が充実しているとは言えません。
「制度」や「枠組み」はもちろん大切です。
しかしこれからは、学校・家庭・地域(外部機関)・行政がチームとなり、子どもたちに「実際何が必要か」を考え、それらを迅速に「実行」していくことが必要だと私たちは考えています。

子どもたちにとっての部活動

現在、学校教育の一環として位置付けられている部活動。
子どもたちにとって部活動は、多くの場合自分が好きに選択して自主的・自発的に活動をすることができる楽しみな時間です。教育的にも高いメリットが期待されていて、中学校学習指導要領解説 総則編(平成29年告示)には、部活動のメリットについて、次のように記載されています。

異年齢との交流の中で,生徒同士や教員と生徒等の人間関係の構築を図ったり,生徒自身が活動を通して自己肯定感を高めたりするなど,その教育的意義が高いことも指摘されている。

中学校学習指導要領(平成29年度告示)解説より

前項にて、これからの社会を生き抜いていくために主体的・創造的に自らの人生を切り拓いていく力が必要だということを書きましたが、前提として「楽しい」「ワクワクする」「もっと上手くなりたい」といった前向きな気持ち「心のエネルギー」のようなものが必要になります。ベースにこれがないと「主体的・創造的に」人生を切り拓いていく力をつけることは難しく、苦しいだけの人生になってしまいます。現代社会において、大人も子どももこの「心のエネルギー」が不足しているように感じます。
部活動はこの大事なベース部分を養うのにとても良い活動になります。
また、レッスンで様々な学校に伺っていると「学校に行くのがつらいけど、部活があるから行くことができる」という子や「精神的に不安定だけど、部活が心の支えになっている」という子を少なからず見かけます。
部活動がその子の「居場所」になり得るのです。
家庭環境など様々な背景があり、居場所(精神的な拠り所)がない子どもたちというのはどこの学校にもおります。そのような子どもたちにとって「居場所がある」というのはとても重要なことです。そこからスタートができて、何かつらいことがあってもそこに戻ってこられるからです。それはその子の「安心」につながり、明日を生きるための地盤になるのです。

多くのメリットがある部活動ですが、一方で「教員の負担増」「少子化による活動機会の減少」など多くの問題を抱えています。吹奏楽部の例になりますが、地域によっては部員数が少ないために満足に合奏をすることができない学校もあるようです。これらの問題に関しても、学校だけでなく、地域や家庭、行政がチームで当たっていく必要があります。

Rhythm & Smileの取り組み

Rhythm & Smileでは、教育を学校・家庭・地域(外部機関)・行政のチームで行っていくものとして捉え、地域(外部機関)の立場から、音楽を通して子どもたちの豊かな人生を作っていくためのサポートをしたいと考えています。
現在、吹奏楽部・音楽クラブへの楽器や合奏の出張レッスンはじめ、ワークショップや吹奏楽相談会の実施、練習用の音源制作、ゲストティーチャーの派遣などを行っており、今後「部活動の地域移行」にも積極的に参加していく予定です。
特に部活動の出張レッスンにおいては、各講師合わせて60校以上の小中学校・高校に訪問しており、多くの指導実績があります。
レッスンでは専門的、技術的な指導はもちろん行いますが「仲間と一緒に演奏することの楽しさ」「音楽や楽器の面白さ」といったことを何より大切に、子どもたちの「居場所」のひとつとなれるような空間づくりができればと思っています。

Rhythm & Smileの活動に興味をもっていただけたり、何か部活動などでお困りごとがありましたら一度お気軽にお問い合わせください。

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